光に透かすと緑に見える黒翡翠(オンファス輝石)ですが白色、緑色、ラベンダー色など
ごく普通にみられる翡翠とはやはり一寸違っています。
1.
割合と小さな原石である。
ミャンマーのオークション等で見ても重さ1トン以上のものはまずありません。
数十キログラムあれば大きい方です。光に透かしても黒いタイプの翡翠は数トンのものもありますがオンファス輝石の大きなものは見かけることは少ないのです。
2.
風化された層が薄い
通常の白色翡翠などは原石の表面が黄色や褐色、灰色、黒色などに風化しておりますがオンファス輝石は表面が灰色か黒色でありその風化された表皮の厚さが薄いのが一般的です。
これは風化されたら原石から剥離されやすくなりはがれてしまったりまた非常にち密で風化されにくいのだと思います。
同じ原石の中でも風化されにくい品質の良いところと比較的風化されやすいところとがあり風化作用によって表面に凹凸が出来ているものもあります。
当然凸部の方が品質が良いわけです。
3.
色の変化が少ない。
黒色の原石にに紫、緑、白色などいろいろな色が入っているタイプのものは非常に少ないかないです。
ほとんどは黒色ですが中には色の濃いところと薄いところがあることがありますがそれも少ないのです。
オンファス輝石は硬玉と非常に親密な関係にありますがオンファス輝石の成分の多い黒翡翠は普通の硬玉と成因が違うような気がします。
普通の翡翠(硬玉)は オンファス輝石を取り込んで綺麗な緑の翡翠に変えますがオンファス輝石は硬玉を内部に取り込むことはないかあってもその例は少ないように感じます。
これは密度や結晶の大きさ、粘り強さの差からそうなるように勝手に想像しています。
もちろん鉱物学者でない私ですからとんでもない間違いかもしれませんのでその点は留意してお読みください。
ミャンマーで沢山の翡翠を見ていてそんな風に感じるのです。
4.
同じ黒でも品質の差がある
黒曜石(オプシディアン)のようにガラス質のものから不純物が多く濁った緑に見えるものまであります。当然どちらがいいのかわかりますね。
ネットで写真を見る場合、いくら上手に写真を撮っても分かりにくいところです。
高価な黒翡翠の作品をお買いになる時には実物を見てからにすることをお勧めします。
光に透かして見て縁の部分がわずかに緑に見え黒曜石のようにガラス質のものが高く評価されます。
他にも硬玉と結晶が違うとか切断に時間がかかるとか違いはあります。
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